体を鍛える自重トレーニングの中でも、倒立は体全体の余分な脂肪を落としたり、体幹を鍛えられたりと、健康面にも効果があると言われています。
でも、
「長い間運動していないし、そもそも倒立なんて何年もしていない(そもそもできない)」
という方も多いのではないでしょうか?
そんな方でも大丈夫です。
倒立が苦手な人でも倒立が出来るようになる方法と、倒立をする事で得られるメリットや注意点をご紹介します。
倒立が簡単に出来るやり方
倒立とは逆立ちのことですが、「倒立は怖くて出来ない…」という話もよく聞きます。
ですが、倒立は間違ったやり方だから怖いのであって、正しいやり方で行えば簡単に、しかも怖くなく実行することが出来ます。
正しい方法とは、壁にお腹を向けて足を使ってせり上がるように登っていくという方法。
この方法を使うことで、下を見ながらゆっくりと倒立の姿勢になることが出来るため、怖い思いをすることなく正しい倒立の姿勢になることが出来るのです。
①壁に腹を向けて、足を使い徐々に倒立の態勢を取る。
②その状態を1分ほどキープ×3セット(慣れないうちは30秒×3セットでも可)
手順がとても簡単なことがお分かり頂けるかと思います。
しかし、思ったよりも力が衰えていて、自身の体重を支えきれずに倒れてしまう恐れもあるため、壁を使って倒立を行う前に腕の筋肉がしっかりついているのかチェックしておきましょう。
チェック方法は簡単です。
まず、机や椅子に乗って、そのまま下に手をつきます。
その状態で腕で体重を支えられるかどうか?というもの。
徐々に足の位置を高くしていく事で負荷も高まり、腕が耐えられるかどうか確認出来るため、しっかりチェックする事をオススメします。
倒立をすると鍛えられる筋肉
正しい倒立をするのに必要な筋肉は、4つです。
【正しい倒立に必要な筋肉】
・三角筋
・上腕三頭筋
・腹筋
・背筋
の4つです。
お腹から肩先、そして腕までと上半身の筋肉がまんべんなく必要だということがお分かり頂けるかと思います。
トレーニングに費やす時間は同じでも、倒立であれば細マッチョに必要な上半身の筋肉全体に負荷を掛けることが出来るため、効率的に細マッチョを目指すことができます。
倒立をするときの注意点
手軽に上半身の筋肉を効率良く鍛えることができる倒立ですが、行う上でいくつか注意点があります。
1つずつ紹介していくので、取り組む前にまずは確認してみてください。
倒立をする時の注意点①【万が一を考える】
足を使って壁沿いに登っていくことで簡単に倒立の姿勢になることが出来ます。
しかし、限界ギリギリまで耐えようとしてバランスを崩してしまう方もいます。
倒立でバランスを崩してしまうと、首周りや肩などが危ないばかりか、周辺のインテリアなどにぶつかってしまうこともあり得るので注意が必要です。
倒立をする時の注意点②【胃の調子に気をつける】
食後など、胃液が活発に出た後に倒立をしてしまうと、食道の弁に圧を掛けてしまいます。
通常はこの食道の弁で逆流しないようブレーキが掛かるものの、日常的に圧を掛けることでこの弁が弱まってしまう可能性があるのです。
一度弁が弱まると逆流性食道炎になってしまって、睡眠中でも喉が痛くなってしまう恐れもあります。
胃や食道を痛めないよう、食べすぎた日や、胃の調子が少し悪かったりする日は倒立のような自重トレーニングのメニューは避けるようにしておきましょう。
倒立をする時の注意点③【高血圧の人は要注意】
もし血圧が高く血管に動脈硬化の恐れなどがある場合、頭に血液が集中してしまう事で最悪脳出血を起こす可能性があります。
健康診断などの結果次第では、かかりつけのお医者様へ自重トレーニングや倒立について質問をしたほうが良いかもしれません。
倒立のメリットは細マッチョ以外にも4つ存在する!
倒立には、体の筋肉が鍛えられて細マッチョになる以外で、健康面にも大きなメリットがあります。
倒立のメリット①【体幹を鍛えられる】
倒立は上半身の筋肉を全体的に鍛えることができるので、体幹を鍛えることができます。
倒立のメリット②【体が痩せる】
もしかしたらあなたのぽっこりお腹は、脂肪ではなく胃下垂が原因かもしれません。
胃下垂は骨盤の歪みが原因の一つと言われていて、倒立はそんな骨盤の歪みの解消に役立ちます。
胃下垂が解消されることでお腹周りのぽっこり具合が解消されることもあります。
倒立のメリット③【肩こりや腰痛を改善】
上半身全体の筋肉を使う上に、体を逆さまにすることで流れにくい場所へも血液が流れるようになります。
血の巡りが良くなることで、体のむくみや肩こりの解消を目指せます。
また、倒立により固まった筋肉がほぐされることで、腰痛の解消も期待できます。
倒立のメリット④【握力を鍛えられる】
倒立を壁に頼らずに行う場合、全体重が手のひらに掛かることになります。
そうなると、手のひらだけでバランスをとる必要があるため必然的に握力が必要になるのです。
結果として、倒立をすることで、上半身だけでなく握力も自然と鍛えることがてきます。
まとめ
倒立は細マッチョを目指す上で、上半身を綺麗に鍛えることのできる自重トレーニングです。
しかし、先ほど説明した通り、胃の調子が悪い時はあまりオススメすることが出来ません。
もちろん、食後すぐも倒立はあまりおすすめできません。(おすすめ以前に気持ち悪くて出来ないと思いますが。)
もし飲み会などで暴飲暴食を繰り返しているようであれば、中々挑戦する機会はありませんよね。
そんな胃が荒れていて不安だという方は、まず胃の調子を整えてみることをおすすめします。