手汗は注射で治ることがあります！
体質なものなので「手汗は注射で100％治る」とは言えませんが、ボトックス注射によって、かなり高い確立で手汗を治療することが出来ると言えるでしょう。
ただ、いきなり手汗の治療が出来るようになるワケではありません……！
ボトックス注射で手汗が治るって、どういうコト？
これまでアナタを散々悩ませてきた手汗が「注射するだけ」で治ると言われても、にわかには信じられませんよね？
実は美容整形の現場で行われている「ボトックス注射」で、根本的に手から汗を出さなくすることが出来るのです！
（ただし、100％ではありません）
ボトックス注射って何？ どういう仕組みで手汗を治すの？
ボトックスとは、ボトリヌス菌から抽出されるタンパク質の1種であり、筋肉を麻痺させる毒性をもった成分です。
手汗治療や美容整形の現場では、この「筋肉を麻痺させる」効果を利用して、特定の部位を麻痺させ、その部位の働きを抑えます。
手汗の場合は、交感神経の末端で汗を出す指示を出している伝達物質「アセチルコリン」を、ボトックス注射によって出さなくすることによって、過剰な汗の分泌を防ぎます。
手汗を治すボトックス注射とは、カンタンに言えば筋肉を麻痺させる成分を汗の司令を出す部位に注射するという施術のことです。
「汗を出せ！」と司令を出す部分を、ボトックス注射で止めることで、根本的に汗をかかなくさせるので、他の治療に比べると“汗を止める”という効果が期待できます。
ボトックス注射はどうやったら受けられるの？
- 皮膚科
- 美容整形外科
手汗を抑えるためのボトックス注射は、現在一部の皮膚科と美容整形外科で行われています。
皮膚科でボトックス注射を行う場合は、病院によって異なりますが、診察ガイドラインに従って《薬物療法 ➞ イオントフォレーシス ➞ ボトックス注射》の順に施術が行われます。
（ボトックス注射をするまでに、半年以上の時間が必要な場合も）
また美容整形外科の場合は、やや割高ですが、いきなり手汗を抑えるための、ボトックス注射が出来る場合が多いようです。
（詳しくは各病院にお問い合わせください）
ボトックス注射の効果は3日～1週間程度で出ます！
ボトックス注射を打った、その日に「おっ、手汗が出ないぞ」というほど、効果を実感出来ることはマレです。
通常、ボトックス注射の効果を実感するまでに、3日～1週間程度時間がかかってしまいます。
それでも他の施術に比べると、手汗が抑えられる効果や効き目が現れる効果は早いので、“即効性”を気にする方はボトックス注射の方が良いかも知れませんよ？
ボトックス注射は保険適用内？ 費用はいくら？
それでは気になるボトックス注射の費用に関してですが、基本的に手汗の治療に関しては保険適用外です。
脇の多汗症で、原因がわからない「原発性腋窩多汗症」と判断された場合はボトックス注射も保険適用になる場合があります、手汗の治療は保険適用外だと思って、まず間違いありません。
それでは気になるボトックス注射の費用ですが約3万円ほどかかってしまいます。
さて、この金額が安いかどうかですが、考慮して欲しいのは「ボトックス注射の効果は最大で半年程度しか持続しない」ということです。
ボトックス注射は半年しか効果がないの！？
ボトックス注射に含まれる毒素は、比較的長い期間、身体の中に留まり続けますが、時間と共にその毒性がどんどん低下していきます。
残念ながら手術と異なり、「一度の施術で一生続く」という類のモノではありません。
残念ながら手汗を継続して抑え続けるためには、半年に1回以上はボトックス注射を受けに行かなければならないのです。
また、人によっては効果がなくなるのが早く出てしまい、3ヶ月程度でその効果がなくなってしまう人もいらっしゃいます……。
ボトックス注射の副作用はあるの？
ボトックス注射は、基本的に副作用はありません。
顔の表情筋に注射する場合は、顔の筋肉が麻痺してしまい表情が固くなってしまうことがありますが、こと手汗に関しては重篤な副作用が出ることは、ほぼありません。
ただし、短いスパンでボトックス注射を続けていると、その効果が出にくくなることがあります。
人間はボツリヌス菌に限らず、何度も菌に感染したり、病気になると、その抗体を身体が作り出し、同じ病気にならないようにします。
そして「手汗を抑えるため」のボトックス注射であっても、身体にとっては”外敵”でしかなく、短いスパンで何度もボトックス注射を行うと身体に抗体が出来てしまい、思ったような効果が出なくなってしまうことがあります！
なお、半年に1回程度。1年に2回までの注射なら基本的に問題がないと言われています。
アナタの悩みに合わせて「手汗ケア」と「ボトックス注射」を選んでね！
ボトックス注射を行えば、手汗に対する“即効的な措置”は可能です。
効果が出るまでに3日～1週間という時間はかかるものの、他の治療法に比べれば効果が出やすく、またスピードも早い。
金銭的な面と1年2回も注射しなければならないという2点を除けば、決して悪い施術ではないでしょう。
ただ「手汗がちょっと気になる」「そこまでするほどじゃない」という方の場合は、ボトックス注射よりも手汗ケアで十分でしょう。
手汗ケアは治療行為ではないものの、ケア用品によって手汗を抑えることが出来るので、金銭的な負担も肉体的な負担も少ない。
どちらが良いかは、アナタ次第。
でも、手軽な手汗治療を考えるのなら、手汗ケアからはじめるべきでしょう！
※もっと手汗について詳しく知り場合は、手汗対策に関して詳しく説明した記事がありますので、読んでみてください。
