子供も放っておくと、手汗がひどくなるって、ご存知ですか?
むしろ、大人よりも体温が高めの子供は、大人以上に手汗をかきやすいだけでなく、手汗が原因となってストレスを感じてしまったり、イジメ被害にあってしまうことだってあります。
子供の手汗は多い!幼少期・思春期に発生しがちな”局所多汗症”
子供は、大人よりも体温が高く、また動く機会も多いため、汗をかきやすくなっています。
しかし、体温調節の汗とは別に幼少期・思春期の子供は“局所多汗症(きょくしょたかんしょう)”という病気になりやすく、手からドバーッと異常なほどに汗が出てしまうことがあります。
実は大人以上に子供の手汗は、ひどくなりやすいんです!
子供の異常な手汗の原因”局所多汗症”とは?
幼少期や思春期の子供に発症しがちな”局所多汗症”とは以下のような病気のことを言います。
局所多汗症が原因のわからない原発性と外傷や腫瘍などの神経障害による局所性多汗症があります。
原発性局所多汗症では手のひら、足のうらや脇という限局した部位から両側に過剰な発汗を認める疾患です。出典皮膚科Q&A
端的に言えば、局所多汗症と足のうらや脇、手のひらあんどから、異常に汗を書く病気のこと。
上記文章でも触れられている通り、2018年現在も原因はハッキリしていません。
子供のひどい手汗は遺伝する!
多くの病気は、親から子へ遺伝します。
手汗から異常に汗をかく局所多汗症も、残念ながら親から子へ遺伝する可能性が高い病気の1つ。
ちなみに日本国内で局所多汗症の症状が出てしまう人は、全人口の5.3%と考えられています。
子供のひどい手汗3つの治療法
- 薬:塩化アルミニウム溶液を患部に毎日塗る
- 電気治療:イオントフォレーシス療法
- 外科的手術:胸部交感神経遮断手術か内視鏡を用いたETS手術
子供のひどい手汗を治す方法としては、上記の3つの方法があげられます。
それでは、具体的にその方法をご説明しましょう。
1.薬:塩化アルミニウム溶液を患部に毎日塗る
子供のひどい手汗の治療法として、あげられるのが「塩化アルミニウム溶液」を用いた治療です。
汗腺の穴を溶液によって、変質させることにより、手のひらの汗腺から汗がでないようにします。
溶液に毎日手をつけ続けなければならないため、子供には酷な治療であり、またこの治療法は体質的に合わない場合や長く続けていると身体が慣れてくるという弊害があります。
2.電気治療:イオントフォレーシス療法
手のひらを水につけ、その水に電流を流す治療法のこと。
水が電気によって分解されることにより、発生する「水素イオン」が手汗の原因である汗腺を塞ぐ効果があり、手から汗が出にくくなります。
ただし「塩化アルミニウム溶液を患部に毎日塗る」方法と「イオントフォレーシス療法」は、どちらも手のひらをカサカサにしてしまうことがあります。
参考:皮膚科Q&Aより
3.外科的手術:胸部交感神経遮断手術か内視鏡を用いたETS手術
根本的に手から汗を出さなくする方法としては、手術をして交感神経を切除するという方法があります。
それが「胸部交感神経遮断手術」と内視鏡を用いて行う「ETS手術」です。
外科的手術であるため、小さい子供はこの手術を行うことが出来ません。
(身長140cm異常が望ましい)
また手術後に手のひら以外の背中や太ももなどから、これまで以上に汗をかきやすくなる場合があり、手汗治療のために子供に手術をさせるかどうかの判断は慎重にならざるを得ません。
子供の気になる手汗、どこへ受診すれば良い?
「子供の手汗が気になる」
「どうにかしてあげたい」
そんな時、どの病院に受診すれば良いのでしょうか?
当サイトとしては、この場合は小児科ではなくお近くの皮膚科へ受診し、医師の指導のもと、正しい治療を行うことをオススメします。
“これから”の子供のためにも、皮膚科を受診し、正しい治療を行ってください。
子供の手汗、ほうっておくとイジメの原因になることも……
「たかが子供の手汗」と思っていると、子供の成長に多大なる悪影響を与えてしまっている場合があります。
まず、手汗を異常にかく自分自身のことを子供がキライになり、自分に自信が持てないまま成長し、精神的に不安定な大人になってしまう可能性が十分あります。
そして、もっと注意すべきことが手汗が原因のイジメです。
大人からすれば「たかが手汗」かも知れませんが、子供からすればひどい手汗はイジメのターゲットとなってしまう可能性すらあるのです。
だから、今のうちから親であるアナタが子供の手汗を治してあげるべき!
※もっと手汗について詳しく知り場合は、手汗対策に関して詳しく説明した記事がありますので、読んでみてください。