手汗がひどい人は、夏だろうと、冬だろうと手汗がひくことはありません。
なぜなら、体温調節の汗と手汗で悩むレベルの汗は、別物だからです。
一般的に汗は体温調節のために、汗腺から分泌されるものであり、体温を下げるためのモノです。
しかし、手汗がひどい人の”手汗”は体温調節のためのモノではありません!
手汗がひどい人は季節関係なく、手から必要以上に汗が出てしまうのか?
冬に手汗が出ず、夏に気になる程度だけ手汗をかくのであれば、これは体温調節のための汗なので異常ではありません。
もちろん、分泌される汗の量は多い場合もありますが、問題なのは冬に分泌される手汗の方です。
当たり前ですが、夏に比べて冬は湿度も低く、気温も低い。
体温調節のために汗で身体を冷やす必要がないため、普通なら手汗もそこまでかきません。
しかし、冬なのにも関わらず夏と同じように、手汗が出てしまう。
これはちょっと異常です。
特に毎日のように夏場と同じように手汗をかいてしまう場合は、手掌多汗症(しゅしょうたかんしょう)という病気の可能性が高い!
冬の手汗は、なぜ出てくる? 寒いのに汗が止まらない不思議
夏の手汗は、体温調節のため。
それでは暑くものないのに、冬手汗が止まらない原因は、なんなのでしょうか?
その理由は交感神経にあります。
私たちの身体には「交感神経」と「副交感神経」があり、交感神経が優位なときは緊張しやすく、汗もかきやすくなってしまいます。
対する副交感神経が優位な場合は、身体から力が抜けて“リラックス”しやすくなるという特徴があります。
つまり、冬に手汗がひどい場合は、体温調節機能の異常ではなく、交感神経と副交感神経の切り替えがうまく出来ていないことが、その原因の1つとなっているのです。
また、交感神経が優位な状態が続くと、私たちの身体を調整する「自律神経」が乱れてしまい、身体を上手にコントロールすることが出来ず、冬場であっても手汗が必要以上に分泌されてしまうことがあります。
冬の手汗を対処する3つの方法
- しっかり睡眠を取る
- お風呂にゆったり浸かる
- ストレス発散を心掛ける
上記の手汗への対処法は、冬の手汗に限ったことではありませんが、特に冬場は上記内容に気をつけるようにしましょう。
それでは、それぞれの理由を細かく解説させて頂きます。
1.冬場は睡眠不足になりがち! ぐっすり寝て手汗予防を
冬場は気圧の高さや気温の低さによって、夏場よりも交感神経が優位に働きやすくなります。
そのため、冬場はぐっすり眠れない……ということも少なくありません。
しかし、睡眠不足はストレスとなり、ホルモンバランス・自律神経の乱れへと繋がり、手汗をまねく状態をつくりやすくなります。
アナタの冬場の手汗を少しでも改善させるためにも、冬こそぐっすり眠る習慣をつけましょう。
2.お風呂にゆったり浸かってリラックス。副交感神経を優位にして手汗を予防!
冬場は交感神経が優位になりがち。
だからこそ、リラックスして副交感神経が優位になるように、ゆったりと湯船でくつろぐことが重要なのです。
温泉に入ったり、入浴剤を使ったりして、有意義なバスタイムを過ごせば、副交感神経が優位になりやすくなるため、多少なりとも手汗が減るかも知れませんよ?
3.ストレス発散を心掛け、副交感神経を優位になる生活習慣を!
冬場は交感神経が優位になることもあって”鬱”になる方も増えるそうです。
そんな冬場だからこそ入浴のように、自分から意識してリラックスしたり、ストレスを発散したりすることが重要!
運動したり、好きなアロマを嗅いだり、気分転換に旅行に行ったり――とにかく夏場以上にストレス発散を心がけ、自律神経の乱れを少しでも改善し、手汗をかきにくい身体を目指しましょう!
「冬なのに手汗が……」手汗を気にしすぎないようにしましょう!
冬場の手汗の原因は、交感神経優位の生活や自律神経の乱れなどによる精神性発汗です。
しかし、だからと言って「冬なのに手から汗が……」と手汗のことばかり気にしていたら、必要以上に手汗をかきやすくなります!
大切なのは「気にしないこと」です。
手汗を気にすれば気にするほど汗をかくし、ちょっとした手汗でも強迫観念のようになってしまって、日常生活に支障を来す場合もあります、ご注意を。
冬の手汗はある種のバロメーターだということをお忘れなく
夏、手から汗が出るのは、体温調節のためです。
しかし、冬に大量に出る場合は、アナタの身体に異常があるからかも知れません。
そう、冬の手汗は身体からのサインであり、ある種のバロメーターとしての役割もあるのです!
※もっと手汗について詳しく知り場合は、手汗対策に関して詳しく説明した記事がありますので、読んでみてください。