自重トレーニングをする時、正しい呼吸法を意識して行っていますか?
いつでも気軽に行える自重トレーニングだからこそ正しい呼吸とフォームを意識して行いたいもの。
しかし、フォームだけを気にして自重トレーニングをしても、筋トレの効果を高めることが出来ません。
どうして正しい呼吸法が自重トレーニングには必要なのか、その理由をご説明した上でトレーニング別の呼吸法をご紹介します。
自重トレーニングに必要不可欠な「正しい呼吸のリズム」
正しいフォームと同じく自重トレーニングは呼吸に正しいリズムが存在します。
「筋肉に力を込める時に息を吐き、弱める時に息を吸う」
これが基本的な呼吸です。
なぜ呼吸タイミングに規則があるのかというと、バラバラリズムで筋トレをしていても傷ついた筋繊維に効率的に酸素を送ることが出来ません。
そうすると正しい呼吸法に比べ、筋肥大が起こりにくく、細マッチョになるまで時間がかかってしまうのです。
つまり、細マッチョを目指している場合は、効率的に筋肉を育てるためにも、自重トレーニングで呼吸を意識してリズムよく行う必要があると覚えてください。
【危険】トレーニング中にやってしまいがちな呼吸止め
重いものを持ち上げたりする時に、ふと呼吸を止めて力を込めた経験はありませんか?
呼吸を止めた方が従来よりも大きな力が発揮出来るため、無意識のうちに呼吸を止めている方も多いでしょう。
このメカニズムには「バルサルバ効果」と呼ばれる生理現象が関係しています。
呼吸を止めて力を込めると、人の自律神経の中でも副交感神経が緊張します。
すると、血圧や心拍数が上昇し、それに応じて筋力が通常よりも高まるのです。
俗に「火事場の馬鹿力」とも呼ばれているこのバルサルバ法は、自重トレーニングでは余り好ましくないモノとされています。
先ほど説明したように、力を込める際に息を止めてしまうと、筋肉に酸素が行きづらく、筋肥大が起きにくいのです。
さらに、場合によっては血管が破裂して危険な状態に陥ってしまうリスクさえあります。
特に、循環器系疾患や高血圧など、医師に運動止められている場合は、血管に負荷がかかるバルサルバ法は絶対に避けるように注意しましょう。
自重トレーニングメニューごとの呼吸法
自重トレーニングをする時の呼吸は、
「筋肉に力を込める時に息を吐き、弱める時に息を吸う」
とご説明しましたが、自重トレーニングのメニューによっては、ずっと力を込めたままのメニューだってありますよね。
そこで、各系統によってどういったタイミングで息を吸うべきなのかご紹介します。
腹筋での呼吸法
腹筋の場合は上体を起こそうとした場合に力が入ります。
そのタイミングでゆっくり息を吐き、元の姿勢に戻る際に息を吸っていきましょう。
上体を地面から離す時には腹直筋に強い負荷が掛かっている状態なため、呼吸も息を吐くことを意識しましょう。
腕立て伏せでの呼吸法
腕立て伏せは体勢を維持している間も筋肉を使っているため、ついつい呼吸をとめてしまいがちです。
しかし、自重トレーニング中はできる限り自然な呼吸を意識して行う必要があります。
腕を折り曲げ体を沈める際に深く息を吐き、伸ばす時に息を吸うと効率的に筋肥大を起こすことが出来ます。
腕立て伏せは自重トレーニングメニューの中でもついついフォームが崩れてしまいがちなため、呼吸・フォーム共に乱れのないよう気をつけて行いましょう。
レッグレイズでの呼吸法
レッグレイズの場合は、脚を大きく持ち上げる時に息を吐き、元の位置へゆっくり戻す時に吸うように呼吸しましょう。
脚を持ち上げる時と戻す時、どちらにも負荷が掛かっているものの、腹直筋へより強い負荷が掛かるタイミングは脚を持ち上げる時です。
そのため、持ち上げるタイミングで息を吐くという呼吸イメージを持つと筋繊維へ効率的に酸素を送り込むことができるでしょう。
スクワットでの呼吸法
下半身を鍛える自重トレーニングメニューとして有名なスクワットですが、呼吸タイミングがズレてしまう人が多いです。
スクワットの呼吸法としては、立った状態からしゃがみ込む時に息を吸い、立ち上がる時に息を吐くと良いでしょう。
重要なのは息を吸うことよりも吐くことを意識するということ。
立ち上がる時にしっかり息を吐き切るように集中しましょう。
もし、体勢の維持で呼吸バランスが崩れてしまう…とお悩みの場合は、壁に寄り掛けられるよう軽く手を添えてスクワットをすると呼吸に集中することが出来ます。
しかし、体型によっては足腰に強い負荷が掛かってしまうため、スクワットをする場合は自身の体の様子を見ながら行うことをオススメします。
自重トレーニングは正しい呼吸リズムと正しいフォームで、初めて効率的に筋肉を鍛えることが出来ます。
より筋肉を効率的に鍛えたい!という場合は、深い呼吸を意識しつつ筋肉をオールアウトさせる事で、数ヶ月で細マッチョの体になることが出来るでしょう。