「手汗を治す」と「手汗を抑える」は、実は違います。
手汗を治す、止める、かかないというのは、手から汗が出ないように薬を用いたりする方法であり、逆に手汗を“抑える”という方法は、治すに比べてスピードも早く、身体にも優しいです。
それでは具体的に、手汗を治す方法と手汗を抑える方法の違いをご紹介したいと思います。
「手汗を治す」と「手汗を抑える」の違いを比較
▼ 手汗を治す
| ▼ 手汗を抑える
|
「手汗を治す」と「手汗を抑える」は一見すると同じように思えますが、そのプロセスも最終的な効果も全く異なります。
1.手汗に対するアプローチの違い
まず手汗を治す方法は”治療法”になります。
根本的に手汗を「止める」「かかない」ようにするためには、医学の力を借りるしかないのです。
具体的な手汗を治す方法としては
- 薬物療法(神経遮断薬やアルミニウム配合の外用制汗剤)
- イオントフォーレシス
- ボトックス注射
- 胸部交感神経遮断手、ETS手術
などの治療法があります。
上記投薬治療や、直接的な治療を行うことによって、汗腺を塞いだり、手汗の原因である交感神経が優位な状態にならないようにするのですが、“薬”を用いるため、副作用が生じるリスクがあります。
対する「手汗を抑える」の場合は、手汗ケア用品を手のひらに塗るだけであり、手汗を目立たなくするモノなので、基本的には副作用はほとんどありません。
2.手汗に対して即効性があるか?
薬を用いた治療は、即効性があるものとそうでない物があります。
例えば、薬物療法の場合、薬を服用したり、手に直接的に薬を塗ったりする場合、体質によってはすぐに効果が期待できるものが多いですが、ほとんど再発したり、そもそもの効果がなかったりします。
さらに重度の人になると、ボトックス注射を行ったり、内視鏡を用いて神経を切ったりするのですが、そうなると副作用も大きく、また費用もかかってしまうため手汗の治療としてはリスキーです。
こちらは施術後、すぐに効果が出ますが、身体のことを考えるとあまりオススメ出来ません。
対して、手汗を抑える方法の場合は、手汗ケア用品を手のひらに塗るだけで、その日のうちに効果が期待出来ます。
しかも、最近の手汗ケア用品は進化しており、サッと塗るだけで、その効果が1日近く続くものも少なくない。
手汗を治すのには時間がかかりますが、手汗を抑えるだけなら今日から出来てしまうんですよ!
3.身体への悪影響の違い
先にも軽く触れた通り、手汗を治すために薬を使ったり、手術を行ったりすれば、当然ですが副作用が生じてしまいます。
- 薬物療法……下痢、喉の渇き
- イオントフォーレシス……かぶれ、手のひらの乾燥
- ボトックス注射……手の動きが鈍ることも(あまりない)
- 胸部交感神経遮断手、ETS手術……手のひら以外からの過剰な発汗
治療の内容によって、身体への悪影響は異なりますが、効果が強い治療法ほど、身体への悪影響も強いものです。
特に外科的手術を行った場合は、手汗はなくなるかも知れませんが、それ以外の場所から過剰に汗が出るようになってしまい、“本末転倒”になってしまうことも。
しかし、手汗を抑える場合は、手汗ケア用品をサッと塗りつけるだけなので、身体への悪影響はほとんどありません。
また、最近のものは、お肌に良い成分や体臭が気にならなくなるような成分も配合されているため、むしろ身体に良い!
「手汗治療」となると、どうしても身体に対する悪影響を考えてしまいますが、手汗を抑えるだけなら、サッと塗っておしまいですよ~。
4.即効性は手汗を抑える方がある!
手汗を治すための薬物療法や電気を用いて、汗腺に蓋をするイオントフォーレシスは、それなりに即効性のある治療方法ですが、手汗を治すのに、1ヶ月以上かかってしまうこともあります。
もちろん、ボトックス注射や内視鏡を用いた手術を行えば、その日のうちに効果が現れますが、そういった“副作用の大きい手術”を覗いた場合、手汗が出ないようにするのには、長い時間がかかってしまいます。
しかし、手汗を抑える「手汗ケア」の場合は、ケア用品を塗ったその瞬間から、手汗を抑えてくれるので“即効性”という点では、手汗治療よりもす早い効果が期待できます。
ベストな方法は、手汗治療を行いつつ、手汗ケアを行うこと!
一見すると手汗治療に比べて、デメリットが少ないように思える手汗を抑える“手汗ケア”ですが、あくまでケアであって、治療ではありません。
重度の手汗でない人なら、手汗ケアだけで十分からもしれませんが、手汗がどうしても気になる――という人の場合は、根本的に手汗を治すことが出来ないので、手汗ケアだけでは不十分です。
やはり、根本的に手汗を治したいと思うのならば、治療が必要です。
ただその治療は先述した通り、なかなかすぐには治らないので、出来るのであれば手汗治療を行いながら、手汗ケアを行うべきでしょう。
そうすることによって、手汗の症状を誰にも知られずに抑えられるだけでなく、根本的な手汗の治療も誰にも知られずに続けることが出来るようになります!
※もっと手汗について詳しく知り場合は、手汗対策に関して詳しく説明した記事がありますので、読んでみてください。